令和4年2月18日に開催されました中央仏教学院通信教育同窓会の総会において、同窓会の会長に推挙いただきました森田哲爾です。現在は奈良教区宇陀北組大乗寺に衆徒として在籍中です。この度は平成24年より長年にわたり同窓会の法友のためにご尽力賜りました、重本英明前会長の後任としての大役をいただきました。このご縁に感謝すると共に事の重大さに身の引き締まる思いであります。
中央仏教学院は1920(大正9)年に創立されており、2020年に100周年を迎えました。また通信教育は1972(昭和47)年に創設され、2022年に50周年を迎えます。この間に中央仏教学院は歴史ある宗門の教学伝道の大切な機関としてその重責を果たされてきました。この様に大きな節目の年に法友の輪がさらに拡がるよう活動して参りたいと存じますので、学院長はじめ諸先生方、そして同窓会の先輩方には、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
私が中央仏教学院の通信教育とのご縁をいただきましたのは、平成13年9月に学習課程に入学させていただきましたのが始まりです。それ以後は専修課程を経て中央仏教学院の本科・研究科に進学し卒業致しました。たいへん熱心な門徒でありました父親の影響で、私は目に見えない精神世界のことに興味が深い子供でした。親の信心とはなんであるのかを知りたかったのです。賢くなるために入学した私でしたが、卒業時には、勉強すればするほど自分の愚かさと未熟さをひしひしと痛感しました。しかしその経験が今の自分が精神努力を続ける大きな糧になっていると思います。現在私は66歳でありますが、奈良県宇陀市の山村で自給自足の生活を目指して農林業を営んでいます。「親鸞聖人のみ教え」のなかで、目の前の事に全力で取り組んでいくのが私の目標です。
卒業後すぐに同窓会の本部役員として、学院90周年と通信教育40周年の事業にも微力ながら参画させていただきました。私は中央仏教学院を「宝の山」だと思っています。自分が積極的に求めれば多くの事を学ぶ事ができます。会員相互の交流と親睦を計りながら共に学びを深めて参りましょう。2022年は、学院創立100周年と通信教育50周年の記念式典が開催されます。皆様と一緒にお祝いさせていただきたいと思います。また宗門としては2023年に宗祖親鸞聖人御誕生850年、そして翌年には立教開宗800年慶讃法要をお迎えすることになります。また2023年にはその慶讃法要が勤まります。現代社会が大きな問題を抱えている時であるが故に、ご門主様からお示しいただいた「浄土真宗のみ教え」についての御親教のなかにありますように、喜びも悲しみも分かち合い、日々に精一杯つとめていく道を、皆様方と共に歩み続けて参りたいと思います。