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中央仏教学院 院長 福間義朝

 私は昨年四月より中央仏教学院の院長をしております福間と申します。まだ慣れない身ではありますが、宜しくお願いいたします。
 私は27才から広島県の田舎の寺の住職をしておりまして、その期間はもう40年以上になります。その40年の間日本は大きく変わりました。田舎は過疎化し、地方都市も大型店舗が郊外にやって来て、商店街はみなシャッターが下りるようになりました。それ故、田舎も町も町内会が消えつつあります。そして家庭というものも変わりつつあります。
 40年前は、おじいさん、おばあさん、お父さん、お母さん、そして二人の子供というのが平均的家族でした。「ちびまる子ちゃん」は昭和49年ごろのお話で、まる子ちゃんのお家も6人家族でした。それがおじいさんお婆さんが亡くなり、お父さんお母さんが老てきて、子供二人は街から帰ってこない。6人が二人になりやがて 一人となっているのが現状です。
そこで起こるのが、長年家々で伝えられてきた宗教心です。家族でお仏壇にお参りする日常が無くなり、法事や葬式も簡略化されるようになりました。特にコロナ禍においては、葬儀も家族葬となり、法事も略されるようになりました。かつては葬式で号泣される御遺族の姿や、法事ではみんな集って故人の話に涙する光景もありました。
 今や霊柩車も見なくなり、社会から死が抹殺されようとしています。すると死が判らなくなります。どういうことかと申しますと、自分が死ぬとは思わなくなり、死は他人事になりつつあります。今増えているのが親の骨を新幹線の中にあえて忘れることや、よそのお墓にそっと親のお骨を入れて逃げるという事が、だんだん 増えてきています。その数、毎年何万だそうです。
 死が他人ごとになると、生きている意味もわからなくなります。人生が乾ききってしまいます。
 仏教を学ぶということは、死ということ生きるということを今一度考えるということです。乾ききった人生への潤いが仏教です。どうぞ通信教育で、生死を越える世界を知って下さいませ。

 中央仏教学院の通信教育では、家事やお仕事をされながらでも学ぶことができます。まず、いつでもどこでも短時間で仏教・真宗が学べるように、スマホやタブレットで学習できる「入門課程(eラーニング)」を用意しています。この課程は入門と名付けていますが、他の課程とともに履修することによって、他の課程での理解を助けるものとなります。次に、広く深く仏教・浄土真宗を学びたい方、浄土真宗本願寺派の僧侶・教師をめざす方には「専門課程」が用意されています。浄土真宗や仏教・宗教を体系的・専門的に学ぶことができるだけでなく、希望される方は僧侶として必要なおつとめや作法などもこの課程で十分に学べます。また、所定の科目を修了されると、卒業後には得度講習会の受講が免除され、僧侶への一歩を踏み出すことができます。

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