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伝灯奉告法要の歴史

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ご本山では、作年10月から今年の5月にかけて伝灯報告法要が1日1座、80日間お勤まりになっています。この「伝灯」とは、「灯火を次第に伝えて絶やさないように、師弟が教法を授受して絶やさないことをいう」(『真宗大辞典』意趣)とあり、具体的には、宗祖・親鸞聖人があきらかにされた浄土真宗のみ教えが、聖人から数えて第25代となる専如ご門主に伝えられたことをいいます。この厳かな伝灯を、仏祖の御前に告げられるとともに、お念仏のみ教えが広く伝わることを願いお勤めされますのが伝灯奉告法要であります。

さて、伝灯奉告法要の歴史を見てみますと、第22代の法灯を継がれました鏡如宗主がその初めです。明治36年、第21代明如宗主がご遷化され第22代を継承された鏡如宗主は、同年5月1日にご本山で、2日に大谷本廟でそれぞれ伝灯奉告法要を勤修されました。その法要は、阿弥陀堂と御影堂の両堂で雅楽が奏でられる中、厳かに勤められた様子が窺えます。特に御影堂では、伝統的な聲明と論議(浄土真宗の教義の問答を形式的な形で行う儀礼)に引き続き、舞楽も行われました。『本願寺史』では、その朝121発の祝砲が放たれて法要を盛り上げたと記されています。

第23代勝如宗主は昭和2年に法灯をご継承されましたが、未成年でおられたため、成年になられた昭和6年11月1日の翌年、昭和7年4月に伝灯奉告法要が勤修される予定でした。ところが、折しも満州事変が勃発したため国内の状況を鑑み延期をされ、昭和8年4月11日から15日まで伝灯奉告法要が勤修されました。その法要は、鏡如宗主の伝灯奉告法要と同じく論議・舞楽による法要に加え、阿弥陀堂から御影堂までの縁儀(雅楽が奏でられる中、ご門主様、僧侶、古式の装束を身に纏った諸役の方々の列)が行われました。また期間中、仏教青年大会、全国青年信徒大会などの各種記念大会が毎日開催されました。

第24代を継承されました即如前門様の伝灯奉告法要は、1980(昭和55)年4月1日より10月6日までの6期62日間開催されました。その法要に際して、参拝された方々と共に唱和できるよう正信偈を取り入れた『奉讃伝灯作法』が制定され、僧侶と門信徒と共に唱和する正信偈が堂内に響き渡りました。なおご門主様(即如前門主)は、阿弥陀堂では正信偈の前半「依経段」をお勤めされ、縁儀にて御影堂へご転座され、御影堂にて「依釋段」をお勤めされる新しい形式も取り入れられました。この形式は、現在お勤まりになっています伝灯奉告法要にも伝承されています。また午前の厳粛な法要の後、午後からは仮設ステージで様々なアトラクションや記念行事が企画され、幼児から大人までご法要の1日を楽しまれました。この法要を記念して、お袈裟や聖典、数々の記念品も用意されました。

第25代専如門主伝灯奉告法要は、昨年の10月1日より今年の5月31日までの10期80日間お勤まりになっています。伝灯奉告法要の歴史に新たな1ページが刻まれ、新しい時代を迎えた喜びのご法要を始め、様々な記念行事が企画されています。是非伝灯奉告法要へお参りください。
詳細は本願寺ホームページをご覧ください。