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降誕会(ごうたんえ)

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昨年に引き続き、降誕会について記します。降誕会とは、親鸞聖人のご誕生を奉祝慶讃する法要で、ご本山では5月20日と21日の二日間に渡って勤修されます。

その20日午後2時からは、無量寿会作法という大変珍しい法要が御影堂でお勤まりになります。この法要は、天台宗において4年に一度行われる法華大会(ほっけだいえ)・広学竪義(こうがくりゅうぎ)をもとにして、本願寺独自に制定された作法であります。通称「論議」と呼ばれるこの法要は、その通称の如く浄土真宗の教義の中から「論題」を毎年選び、それについて「問う側」と「答える側」に分かれて、まさしく論議形式で進められます。

その法要の役配は、証誠(しょうじょう)・題者・講師・読師・問者・堂達(どうたつ)であります。
証誠…論義が正しく行われることを確認する者で、ご門主があたられます。
題者…論題を選んで出題し、論義が終わると精判(せいはん)を行う者で通常は証誠が兼ねます。
講師…問者の問に対し解答するもので結衆の上席のものが選ばれます。
読師…経題『仏説無量寿経』を読誦するもので〈揚経題(ようきょうだい)といいます〉、通常講師が兼ねることが多いようです。
問者…講師に発問する者で、結衆から選ばれます。
堂達…題者の命を仰いで磬を打つ役で、やはり結衆の中から選ばれます。

「論題」には業義(ごうぎ)と副義(そえぎ)の二種があって、業義は『大無量寿経』の中から出され、ほとんど毎年「出世本懐」について論議が展開されます。副義は業義と関連のある題を七祖と宗祖の撰述中より選ばれ、「一心帰命」「行信一念」「十劫久遠」「特留止経」中からえらばれています。

この論議の流れは、読師の「揚経題」のあと、講師の「経釈」中に問者が起座して所定の席に進んで着座します。そして講師の「経釈」が終わると、証誠・題者・問者は半跏〈片足を他の片足のももの上に組んで座ること〉を組み、問者は中啓をもって、「業義」・「副義」の順で発問します。講師はこれに対して如意をもって「副義」・「業義」の順で解答します。この問答を二回行い、二回目の「発問」が終わると問者は中啓をおきます。ついで講師の「解答」が終わると題者の「精判」があって、打磬〈磬を打つこと〉を下命されます。磬がなると証誠・題者・問者は正座し、講師の「回向句」を発音中に問者は自席に戻り、証誠から退出されて終了します。

古式ゆかしいこの「無量寿会作法」は、明如上人が明治15年から始められたもので、
本願寺の法式の最も古い形を残しているものであります。是非御参拝ください。

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